| 〇山梨県上野原の芋大明神様 由来 | 山梨県上野原市に龍泉寺があり、そこに全国でも珍しい「芋大明神」が祀られています。この明神様の正体は、江戸時代の甲州代官をつとめた中井清太夫です。清太夫は山間地の多い甲斐の農民たちが飢えることの無いよう、安定した食料供給をしなくてはならないと考え、低温に強く、丈夫で、安定した収穫のあるジャガイモを幕府の許可を受け、九州より種芋を取り寄せ栽培を領民に奨励しました。それから半世紀後、江戸時代三大飢饉の1つと呼ばれた天保の大飢饉が日本を襲い多数の被害者を出しましたが、清太夫がジャガイモ栽培を奨励した地域では、多くの人々がジャガイモのおかげで命を救われることになりました。その農民たちは、中井清太夫への感謝をこめて、ジャガイモを「清太夫芋」と呼ぶようになりました。現在でも上野原市の人々は、ジャガイモを「せいだ」または「せいだ芋」と呼び、清太夫を「芋大明神」として龍泉寺に祀り、代々龍泉寺住職が供養し、清太夫の偉業を後世の地域住民に伝えています。 |
